社会課題解決と市場価値向上を両立する、
株式会社Shizen Connectでの挑戦
再生可能エネルギーの普及や脱炭素社会の実現に向け、世界的に注目が集まる「エネルギーテック」領域。今回は、大手SIerで10年間キャリアを積んだ後、エネルギーテックのスタートアップである株式会社Shizen Connectへ転職された野倉様にお話を伺いました。
安定した環境から、なぜ成長市場のスタートアップへ挑戦することを決意したのか。その背景にある課題意識や、転職活動のリアル、そして株式会社Shizen Connectで働くことの魅力と今後の展望について、詳しく語っていただきます。
<野倉様のご経歴>
新卒で大手SIerに入社。
約10年間、電力小売事業者向けシステムやバーチャルパワープラント(VPP)関連のシステム開発や営業・企画に従事。
システムの提供だけではビジネスの実現に限界を感じ、より事業に近い立場で社会課題を解決するため、
株式会社Shizen Connectへ転職。
現在はプロダクトマネジメント部にて、チームを率いる立場として活躍中。
◆転職のきっかけは、SIerとして感じた「システム提供だけでは解決できない壁」
― まず、これまでのご経歴と転職を考え始めたきっかけについて教えてください。
前職はSIerで、お客様にシステムを提供する事業を展開していました。当時から今と同じVPP(バーチャルパワープラント)の領域で、プロダクトの営業や企画を担当していました。その中で、システムを提供するだけでは、このVPPというビジネス全体への貢献は実現しきれないな、という壁を感じるようになったのが転職を考え始めたきっかけです。
例えば、蓄電池を物理的に制御するIoT機器や、その中核となるAI、そして「電気」そのものに関する深い知識がないと、この領域で価値を出すのは難しい。ただシステムを提供するだけでなく、もっとビジネスの根幹に近いところで仕事がしたい、という思いが強くなり、10年目の節目に転職を決意しました。
◆数多くのスカウトから弊社(環境ビジネスキャリア)を選んだ理由
― 具体的な転職活動はどのように進められましたか?また、弊社(環境ビジネスキャリア)からのアプローチに返信していただいた理由もお聞かせいただけると嬉しいです。
ビジネススクールでキャリアを考え直す機会があったのを機に、大手の転職サイトやエージェントに登録しました。
正直なところ、多くのエージェントから「IT×高年収」といった切り口で、こちらの意図とは違う案件の紹介が多く、少しがっかりしていました。「エネルギー領域に携わりたい」という自分の思いを、ちゃんと理解してくれる人と話したいと思っていました。
そんな中で、「環境ビジネスキャリア」というサービス名が目に留まりました。「ここなら信用できるかもしれない」と思い、一度お話を聞いてみようと返信しました。
◆株式会社Shizen Connectへの入社の決め手
― 最終的に株式会社Shizen Connect社に入社を決めた理由は何だったのでしょうか?
株式会社Shizen Connectは業界内では有名な会社ですが、「なぜこの規模のベンチャー企業が、こんなに大手企業とアライアンスを組む実績を上げているのだろう」と、純粋に事業への興味が強かったのが一番の理由です。
また、選考を通じて、当時まだ子供が小さかったため、家庭とのバランスも重視したいという思いを汲んでいただき、フルリモートで働ける柔軟な仕事環境も魅力に感じました。
― 面接を通して、外から見ていた「なぜ強いのか」という疑問は解消されましたか?
はい、それは面接を通して強く感じました。驚いたのは、CEOの松村が語る「どういうビジョンのもとで、どのようにビジネスを展開していくか」という話を、採用の担当者から部長まで、全員が理解しており、その認識に一貫性があったことです。
特に、最初のカジュアル面談の段階で、採用担当の方が事業内容を深く理解され、こちらの質問に的確に答えていただいたことには感銘を受けました。他社の面談では、採用担当者が事業をよく分かっていないと感じることもあったので…。コーポレート部門のメンバーまでビジネスサイドと同じ目線を持っていることが、この会社の強さなのだと確信しました。
◆営業からプロダクトマネージャーへ。入社後の挑戦とキャリアの広がり
― 入社前後のギャップがあれば教えてください。
元々は事業開発(営業)としての応募でしたが、最終的にプロダクトマネジメント部での採用となりました。これは、面接の段階で「将来的には企画サイドのキャリアを歩みたい」と伝えていた意向を汲んでいただいた結果で、嬉しいハプニングでしたね。
もちろん、営業から企画畑へ移ったことで、求められる視点も異なり、最初は戸惑いもありました。営業はお客様第一で考えますが、プロダクトマネージャーは全社的な視点や事業全体のバランスを見なければなりません。
ただ、前職での営業経験、つまり「ビジネスを理解している人間」が企画に入るからこそ生み出せる価値があると今は感じています。SIerでITの経験を積んだ自分が、エネルギーという新しいドメインで企画職に挑戦できるのは、当社ならではの非常に面白いキャリアパスだと思います。
◆市場価値を高めるなら「成長領域に身を置く」。エネルギーテックの魅力とは
― 野倉さんが感じる「エネルギーテック」という領域の魅力について、改めてお聞かせください。
大きく2つあります。1つ目は、ITが担える役割が非常に大きいこと。エネルギーという物理的なインフラに、IoTやAIといったIT技術が急速に浸透しており、ITが貢献できる領域がどんどん広がっています。
2つ目は、市場としての圧倒的な成長性です。例えば、英国のエネルギー企業オクトパスエナジーのシステムを開発するクラーケン・テクノロジーズは、親会社の時価総額を超えるほどの評価を受けています。それくらい、この領域のポテンシャルは世界的に注目されているんです。
当社のように、会社が市場でプラットフォーマーを目指せるポジションにいること、また、そうした環境でキャリアを築けていることは、個人の市場価値を高める上でも非常に有益だと感じます。旧来のビジネスが生成AIなどに代替されるリスクが叫ばれる中で、こうした成長領域に身を置くことは、何よりのキャリア投資になると考えています。
◆大手からスタートアップへ。リアルな働き方と、想像と違った良いギャップ
― 大手企業からスタートアップへの転職は、働き方や給与面で不安を感じる方も多いと思います。実際のところはいかがでしたか?
おっしゃる通り、私も「スタートアップは朝も夜もなく働くのでは」「給与が大きく下がるのでは」といった漠然とした不安はありました。
しかし、当社に関しては全くの杞憂でしたね。仕事の成果さえ出していれば、働き方は非常に柔軟です。私も毎朝、子供を保育園に送ってから仕事を始めていますし、家族との時間もしっかり確保できています。経営陣からも「無理しないで」と声をかけてもらえるような、心身の健康を重視する文化があります。
給与面に関しても、大手のSIerと比較しても遜色ないレベルを提示していただきました。スタートアップだからといって、必ずしも待遇が下がるわけではない、というのは良い意味での驚きでした。
◆今後の展望と、キャリアに悩む方へのメッセージ
― 最後に、野倉さんの今後の展望と、この記事を読んでいる方へのメッセージをお願いします。
まずはプロダクトマネージャーとして、「プロダクトマネジメントとは何か」を突き詰め、チームを率いる存在として確固たるスキルを身につけていきたいです。その先は、プロダクト単体でなく、事業戦略全体を見られるような、より経営に近い立場で貢献できる人材へと成長していきたいと考えています。
エネルギーテック領域は、まだ見通せない部分も多いからこそ、自ら未来を「創っていく」面白さがあります。もし今の環境に課題を感じていたり、新しい挑戦をしたいと考えているのなら、思い切って環境を変えてみることは、必ず貴重な経験になるはずです。この記事が、皆さんの次の一歩を後押しできれば嬉しく思います。
― 本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
左:株式会社Shizen Connect/野倉様、右:株式会社FTヒューマンキャピタル/齊藤